ピータン

ピータン(皮蛋、Pi Dan)は、中国発祥の伝統的な加工卵食品で、中華料理の代表的な珍味の一つです。独特の見た目と風味を持ち、日本でも中華料理店などで広く親しまれています。 

特徴
  • 原料: 主にアヒルの卵(時に鶏卵やウズラ卵)を原料とします。
  • 見た目: 殻を割ると、卵白は黒ずんだ半透明の褐色のゼリー状に、卵黄は暗緑色や灰色に変色して固まっています。卵白の表面には、松の葉のような美しい結晶模様(松花模様)が見られることがあり、これは良質なピータンの証とされます。
  • 風味: 独特のアンモニア臭や硫黄臭があり、これが苦手な人もいますが、好きな人にとっては濃厚でまろやかな風味として楽しまれています。 
作り方
ピータンは、卵を石灰、木炭、塩、茶葉、泥、麦の殻などを混ぜた強アルカリ性のペーストに包み、数週間から数ヶ月間熟成・発酵させることで作られます。この化学変化により、卵の成分が変化して独特の色や食感、風味が生まれます。 
食べ方
ピータンは火を通さず、そのまま**冷菜(前菜)**として食べられることが一般的です。 
  • 基本的な食べ方: 殻をむいてから数等分に切り分け、白髪ネギやショウガなどの薬味を添えて、酢醤油やラー油などをかけて食べます。
  • ピータン豆腐: 細かく刻んだピータンを冷奴(豆腐)に乗せ、タレをかけた「ピータン豆腐」は、日本でも非常に人気のある定番メニューです。
  • その他: 豚ひき肉と一緒に煮込んだお粥(皮蛋痩肉粥)の具材としても利用されます。